日米ともにテクニカル的にはそろそろいい水準まで売られたかと思ったとたんの日経1300円安に閉口しましたが、米国市場では長期金利の上昇と、半導体(SOX)指数の5%を追超える大幅安が重なり、NASDAQを中心に大きく売られました。
大統領選挙もトランプ氏有利の事前予想を覆すような、ここへ来てのハリス氏の健闘報道も益々市場に不透明要素を加えております。
米国市場は早ければ来週のFOMCでの利下げも視野に入れておりましたが、一昨日の交錯する経済指標の判断からは9月以降が有力か、更にパウエル議長が現状認識をどう表現するかに関心が移っております。
マクロ要因から方向感が少々難しくなった米国市場では大きなポジションは取り辛いと思われますが、出て来るミクロの決算は「テスラ」の悪さを除けば金融株も含め上々のスタートであり、ビッグテックからの資金移動もラッセル2000の健闘からかえって循環物色に期待がかかります。
それに引き換え、東京市場は何故米国以上に売られるのか、と思われた投資家諸氏も多かったと思いますが、結論から言うと円高に他ならないと思われます。昨日は米長期金利は上昇しているにもかかわらずです。
河野デジタル大臣「日銀は政策金利を上げる必要がある」、茂木幹事長「段階的に利上げの健闘を…」この要人の不用意な発言と思われます。日銀の金融政策は為替レートが目的ではありませんし、日銀の独立性を阻害するものです。ただこういう要人発言をIAはすかさず織り込みアルゴリズム売買を誘発します。
せっかくデフレの出口に来ているときに、それでも個人消費がここまで弱いなかで利上げなどあり得ませんし、再びデフレに戻ってしまいます。しかしながらこのお二人には別の目的があるようで自民党総裁選と思われます。いずれ時間を割いてお話ししますが、本日は少々腹立たしく思い筆を取りました。
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