先週の米国市場は1週間を通して調整の週となり、週足ではNASDAQ、S&P500は少々長めの陰線となりましたが、もともと下げ幅の少なかったダウは金曜日のPECデフレーターの発表を受け大きく戻し、下髭を伸ばす陽線で引ける強い足となりました。
そのPCE価格指数は6月前年比2.6%上昇、前月から横ばいで2021年3月以来の低水準、個人消費支出は0.3%増と、予想と一致しておりました。発表後長期金利は4.1%台で推移し三指数は上昇を維持しました。
労働市場の冷え込みが購買力の低下に繋がり始めており、6月の個人所得は前年同月比0.3%増と5月の伸びの半分のペースとなりました。
傍ら、先に発表された4、6月期の米GDPは個人消費の堅調ぶりが示され2.8%成長と報告されており、強弱交錯する指数の展開に30、31日のFOMCでは難しい舵取りを求められますが、さすがに今回の利下げはないかと思われます。
先週末の米国市場でも「エヌビディア」を中心としたビッグテック株の戻りは今一つでありますが、値幅整理は既に届いたと見ております。日柄整理となり下げが止まってくれば物色資金は再び展開するものと思われます。
東京市場でも「宵の明星」が話題となり、そこから調整に入り2週間で4000円以上下げる厳しい下落となりましたが、今度は逆に「三空叩き込み」(窓を三つ開けて下げる)というチャート形状となり、こちらは買いサイン点灯であります。
そう言えば下げの主役である値嵩半導体株は同じような形状であり、中には四空なるものも出現しており、ファンダメンタルズではPERでも既に16倍を割り込んでまいりました。概ね買いゾーンに入ったとしてよろしいかと存じます。
更に、東京市場でも今週から決算発表が始まります。殆どの企業は期初に控えめな数字を掲げておりますので、第一四半期から増額修正は少ないと思われますが、その進捗率は楽しみであります。
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