米国ではトランプ前大統領がペンシルベニア州での演説中に襲撃されるというショッキングな事件が起きました。幸いトランプ前大統領は多少の傷を負うものの無事でありましたが、使われたのは極めて殺傷力の高いライフルで、狙撃犯は20歳の若者ということにも驚きを隠せません。
銃社会である米国では日常的に銃による悲劇が起こりますが、現職大統領とて過去にも数多くの方が犠牲になっております。ただこの事件により、早晩テレビ討論会からトランプ大統領再登板の可能性は指摘されておりましたが、その実現性が益々進んだのではないでしょうか。
気の早い株式市場では早々にトランプ大統領誕生を織り込みに来ており、化石燃料、防衛関連などに資金が向かっております。
更に、現在インフレ鈍化が顕著になりつつありますが、トランプ大統領誕生であれば経済にアクセルを踏むべく一層利下げ圧力がかかるとされ、先週来の中小型株の物色も進み、NASDAQ、S&P500からダウ平均、ラッセル2000優位の展開となって来ていることも頷けます。
東京市場でも物色対象の広がりは明らかで、循環物色の様相で良い展開ではないでしょうか。更に恐らく為替介入かと思われますが162円を覗きに行った円安は一気に157円台前半まで巻き戻されました。
前回の介入以降、事前に知らされていなかったイエレン財務長官がご立腹で、日本を為替操作国の監視対象としましたが、神田財務官は有言実行で筋を通しました。
さて、今後の注目点は投機筋の動きです。現状の為替は半分以上が投機筋のポジションであり、イエレン財務長官の意向を無視しても介入に踏み切った日本に意外性を抱いていると思われます。紆余曲折はあれ、目先は為替の転換点を迎えたかもしれません。
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