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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

再び金融政策のフリーハンドは日銀へ。

  

懸念材料として再び浮上した米国の景気後退懸念ですが、少々冷静になれば先週の雇用統計も米国本土に上陸した大型ハリケーンの影響が大きく、さほど深刻に捉える内容ではないとのコンセンサスに至りつつあるようです。

 

東京市場は今回の不名誉な暴落を海外要因としたい輩はいると思われますが、日米の下げ幅の比較からも、それは少々無理があります。政治家の偉い先生方の発言は相変わらず聞いていても空々しく嘆かわしく感じます。

 

雇用統計が出たのが先週の金曜日です。日銀の政策変更で当欄でも植田総裁が細かいジャブを出していると報告したのが7月半ば以降であり、その頃から161円台後半まで進んだ円安が一目均衡表雲を下に抜け154円近辺のもみ合いを1週間、その後一気に141円台へ。

 

この円急騰は植田総裁が0.25%利上げを決定後4日で11円円高が進み、日経平均も3日で9000円弱の大暴落と一致します。既に当欄では昨日「植田ショック」と命名しておりますが、昨日もラジオ日経では盛んにこのキーワードが連呼されておりました。

 

各圧力もあってか0.25%を上げたはいいけども、ことの重大さに気付かされた日銀は、当然圧力をかけた政治家の先生は「俺のせいじゃないよ」と素知らぬ顔、最終的日銀が火消しに走る始末となり、その役に白羽の矢が立ったのが内田日銀副総裁であります。

 

内田副総裁は「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続ける必要があると考えており、金融資本市場が不安定な状況で利上げすることはない」と述べ、これ以上の連続利上げがないとの判断に市場は好感し、急落していた日経平均も戻し高くなりました。

 

植田総裁との違いなどにも記者の質問は出ましたが、重要なのは圧力をかけた側は事の重大さに今後は知らん顔を通すと思われ、フリーハンドが再び日銀に移るということなので、金融政策の独立性が保たれます。

 

引き続き決算を見つつ、個別銘柄に照準でよろしいかと存じます。

 

 

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