雇用統計の発表から景気後退懸念が台頭し、2週間前から急落した米国市場は、その後回復傾向が続いておりましたが、さすがに本日から始まるジャクソンホール会合を前に材料難から一服しております。
このジャクソンホールとは会場を表すものではなく、米国西部のワイオミング州にあるロッキー山脈を一望できる高原リゾートであり、アメリカ人に言わせると一生に一度は行ってみたい三大国立公園の一つとされており、非常に風光明美なリリゾート地だそうです。
ここでは毎年中央銀行のトップ達が膝を突き合わせ、筋書なしで真剣な議論を交わす場であり、招待された人間だけしか入れず通訳も一切なしで極めてハイレベルな意見が飛び交うと言われております。
その場での発言内容は金融市場に大きな影響を及ぼし、過去にも中央銀行トップの発言内容により、株式や為替が大きく動いたことも何度もあり、メディアはテントを張って中継するなど世界的注目度が非常に高い会合です。
昨日も申し上げましたが、こんな重要な会合に植田日銀総裁も鈴木財務大臣も国会の閉会中審査で出席しないとは本末転倒、国益を損ないます。今回の金融市場の波乱を日銀のせいにしようとする政治の魂胆が見え見えであり非常に不愉快であります。
愚痴はさて置き、世界各国が半ばインフレ退治に成功しつつあり利下げのスケジュールを模索する中で、日本だけが利上げに舵を切りつつあることの説明と各国の理解を得なければならないところであり、非常の重要な場面であることは明らかですが…。
株式市場では米国の株価位置からすると東京市場はやや力強さに欠けますが、それでも6割方の戻りをこなし、ここからは売り物が厚さを増すところと思われ更に、所は別として、パウエル議長、植田総裁の週末の会見があり手の出し辛いところです。
個別銘柄の決算内容を精査し、数字以上の改革、株主還元に目を配り、値動きと合わせ選択して行く場面と思われます。
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