もしかすると朝令暮改が当たり前のトランプ大統領にして、4月9の関税発動が直前の延期はありませんでしたが、発動から13時間後に米国に報復措置をとっていない国に対し90日延期の発表がありました。
即時報復関税を発動した中国は外され、米国との報復合戦を選択した中国に対しては125%の関税、中国も米国に対し84%の関税と、貿易戦争の様相となりました。
ベッセント財務長官はこの瞬間まで方針を貫くのはトランプ大統領の勇気と称賛し、当初からの戦略であったことを語り、今後は同盟国と貿易協定を結び基盤を築き、中国に対して不均衡な貿易構造を是正するとしております。
EUも報復関税は選択肢として示されておりましたが、90日の保留が決まりましたので、現状では貿易協定に向けて交渉の場を迎えることと思われます。
ポジティブサプライズを受け米国市場は記録的大幅上昇となり、目先の底入れは確認できたと思われます。割高と思われたNASDAQでもバリュエーション調整が進み、本日以降の展開が注目となります。
東京市場でも日経平均、TOPIXともに8、9%の大幅上昇となり、4月7、9日の安値でのダブル底が確認されたようです。個別の銘柄に関しては戻りの速い、遅いの差もありますし、昨日は上に放れて陽線、陰線の違いもありますが、然程意に介さなくてよろしいかと思われます。
米国では対中国戦略が本丸であることから、同盟国との貿易協定に向けての交渉も進展すると思われます。中国との展開は引き続き気がかり材料で引き続きボラタイルな展開には注意しますが、全体の下値の落ち着きから、市場は売られ過ぎた個別銘柄の中身、材料に資金が向くようになると思われます。
Be cool, now is the time to buy(冷静になれ、今が買いだ)の言葉が転機となるか?
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