昨日停戦への一光と申し上げましたが、ウクライナ、ゼレンスキー大統領の譲歩案はプーチン大統領の元に届いているのでしょうか。プーチン大統領はここのところ側近とも距離を置き、居場所もわからないと伝えられております。
しかも、戦況が思惑通りに運んでないことから常に虫の居所は悪く、耳当たりの良い言葉にしか興味を示さず、周りの近い人間でもそぐわなければ即遠ざけているようです。当然事実であっても、プーチン大統領に都合の悪い情報は届かない可能性が高くなります。
今回の譲歩案も正確に届いているのか?ただ、昨日も申し上げました通り、中国全人代が今日終わることから今後は注目に値するかと。現在世界を敵に回してしまったプーチン大統領ですが、プーチン擁護の姿勢のまま、戦況が泥沼の状態で時間が経過するのは中国にとっても全く得策ではありません。
政権三期目を狙う習近平国家主席にとっては、現在の反ロシアで固まる世界の中でプーチン擁護の姿勢を続ければ、その火の粉が何時反中国に傾かないとも言えません。更に、権力闘争が世界一激しい中国では、このような汚点から政策遂行に支障をきたせば内側から足元をすくわれます。
それでも中国の仲裁が話題ですが、幸い中国とウクライナは割と近しい関係で、空母遼寧を中国に売ったのもウクライナです。中国としてはロシアの肩を持ちつつ、更にウクライナとの良好な関係も利用して、あくまでも自らの国益のためですが、仲裁のチャンスは狙っていると思われます。
そのためにはお互いが拳を振り上げ振り回している状態では難しく、多少譲歩案が出てきた現状はいいタイミングと思われます。どんな形でも(好き嫌いは別として)中国の仲裁で停戦が実現すれば、習近平国家主席の国際的な立場は覇権国家であっても上がるのではないでしょうか。
さて株式市場は、OPECの増産観測、米国の天然ガス増産報道を受けて大幅反発するも、まだまだ全体先行きはウクライナ情勢次第と言えます。今週日経平均は1年4ヵ月ぶりの安値を更新しましたが、既に大きく売られた個別銘柄の中で、やたらと強い銘柄が出て来ております。相場格言を思い出してください、怯えるばかりでは利益は得られません!
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。