昨日、日本の優秀な個人投資家は3月に入り買い越しを続けていると申し上げましたが、買い越し金額は第一週と第二週の値ですから立ち合い日数にして10日間、第二週の3月9日に大底を入れており、その前後6日間が2万6000円以下で推移していることを考慮すると、この押し目買いは既に利食いゾーンであります。
勿論、銘柄は考慮せず日経平均の単純な計算ですが、その後の展開を見れば見事的中と判断してよろしいかと存じます。
その押し目買いをしている個人投資家は何を買っているのか、筆者と既に30年近いお付き合いをしているお客様で、個人投資家の中でもセミプロの域を凌駕する腕をお持ちで、大なり小なり毎年確実に利益を上げているお客様がおりますが、参考までにその方は昨日の日経平均の上昇とはあまり関係のない銘柄を仕込んでおられます。
基本とするのは業績を含めたバリュエーションであり、5期遡ることは当たり前ですが、あらゆる事象の変化にも対応できることを大前提に銘柄選定を考えておられるようです。弊社推奨銘柄もしっかりご自身の尺度で考察しその上で仕込みされます。
今回の新型コロナウィルスの感染拡大、ウクライナの戦禍もそうですが、今の時代は予想も付かないような事件が起こり、株式市場は良くも悪くも必ず織り込みに行きます。それでも必ず最後は業績の進捗に収斂されて行きます。
昨今の相場は外人投資家もトレンドフォローのアルゴリズム取引に偏りがちで、それが乱高下の一端を担っておりますが、だからと言って個人がアルゴリズムに付いて行けるわけがありません。
そのベテラン投資家は「だから余計にその先を見るよ」と申しておりました。無論、この言葉の裏付けには緻密な計算と洞察力、長い経験、それに揺るぎない胆力が必要ですが、今日の明日しか見ない投資家には、多少なりとも参考にしていただきたい事例ではないでしょうか。
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