3月第二週の投資主体別売買動向は、外人投資家と個人投資家で第一週と全く同じ傾向となりました。個人投資家は押し目買いに動き1853億円の買い越し、第一週の2941億円には及ばないものの相変わらず逆張りスタンスが鮮明であり、逆に外人投資家は第一週の2692億円を更に上回り9935億円の膨大な売り越しであります。
東京市場の大底は3月第二週の3月9日であったことを考えると、結局外人投資家の売りが大底を叩いた形となりました。兎角外人投資家はロング・ショート戦略を駆使して、東京市場で上手いこと立ち回って利益を上げている印象がありますが、この売買動向ではとても相場巧者とは言えないと思われます。
これと同じことが、新型コロナウィルスで急落した一昨年の3月にも起きていることは当欄でも何度もご説明いたしましたが、要は今の外資系ファンドは殆どがトレンドフォローの投資スタンスであり、しかも運用に携わるファンドマネジャーは個別銘柄の研究よりも、どちらかというとAIを駆使したアルゴリズム取引に重きを置いております。それがこのようなどちらの動きにも一方通行的となり、上がれば買う、下がれば売る、のスタンスとなってしまいがちです。
ハッキリ言ってあまり上手くないと思いますし、各ファンドマネジャーはあまり頭使ってないのではないかと思ってしまいます。恐らく先週は大きく戻っておりますから、今度は大きく買い越しているのではないでしょうか。
玉が大きいので外人投資家の売買動向には一喜一憂しがちでありますが、実際のところはこのような内容です。別に恐れるに足らず、新型コロナウィルスの時も今回も、長年磨いた個人投資家の胆力、洞察力が勝っております。
後は物色対象ですが、懸念されるコモディティ価格ですが、原油は乱高下しつつもややピークアウト感が出てきておりますが、ニッケル、銅などは引き続き注意が必要です。物が無い訳ではありませんが、市場規模も然程大きくないので投機筋の動きに大きく左右されてしまいます。
潮目の変化から、ここは業績、材料を深く探求し、テーマ性を持つ個別銘柄探しであります。まさに申し上げた虫の目、鳥の目、魚の目であります。
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