ペロシ下院議長による台湾訪問が敢行されるのではないかとの報道から、中国の各市場でも売りがかさみ、東京市場でも400円ほど売られ、市場ではペロシショックの入り口かと騒がれましたが、実際にペロシ下院議長が実際に訪台すると株式市場は反発、これも相場格言「噂で…」でしょうか。
昨日も申し上げましたが、巷で一番恐れられる米中戦争はそう簡単には勃発しないと市場は判断したようです。ロシアによるウクライナ侵攻が簡単に起きてしまいましたから、まさか中国でもと考えるのは妥当ですが、二大大国である以上世界に対する影響度は尋常ではありません。
起きない分、中国による脅しの手段である大規模な軍事演習や貿易制裁は続くと思われますが、今回中国が貿易制裁の対象にしているものは一次産品や汎用品ばかりです。逆に精密部品などに関しては制裁で台湾から入らないことの方が、中国にはデメリットではないでしょうか。
ですから国内にいろいろ問題を抱える中国にとっては、この「ペロシ憎し」の喧伝が国民の不満と、北戴河会議を前に各長老たちの注目点を外に向けるのには打ってつけであったと思われます。
報道を見ている限り今回の訪台でもペロシ下院議長というのは毅然としていましたね。そういえばトランプ大統領の所信演説の原稿を、演説が終わるや否やトランプ大統領の目の前で破り捨てたのも彼女でした。腹が座った女性です。その傍らバイデン大統領は今回のペロシ下院議長の訪台を記者に尋ねられると、「軍は良く思ってない」との返答、少々的外れに思いますが。
以前もロシアによるウクライナ侵攻が起こったら米国はどうする、の質問にもよせばいいのに「米軍は送らない」とはっきり答え、今ではこれがロシアの侵攻の決断を促したとの見方が常識となっております。バイデン大統領は大丈夫でしょうか…。
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