中国政府による大胆な景気対策により、僅か2?3週間で上海は23%、香港は31%上昇し、1年8ヵ月ぶりの高値を更新する急騰ぶり、その後国慶節による長期休暇に入った中国ですが、中国の株式人口も多いことからさぞや楽しい休暇を過ごしているのではないでしょうか。
海外旅行の一番人気は日本であると聞いておりますので、この1週間いたるところで中国人観光客に出くわしそうですが、独裁国家だけに景気対策でも民主主義のように時間がかからず、リーマンショックの時と同じようにやることが早くて大胆です。
この政策で米国、欧州が恩恵を享受するように、若干のタイムラグはあるにせよ1番の貿易相手国である日本にも、徐々の影響して来るものと思われます。
解散総選挙が決まった日本では、石破総理のマーケットに厳しい態度が一変し、大分ハト派となって来ており、マーケットをないがしろにする政権は長続きしないとのアノマリーを重要視しているようです。
昨日の日経平均は一昨日の反発をそっくり埋める下落となりましたが、これは中東情勢の緊迫化に他なりません。エネルギー安全保障の問題が再び頭をもたげて来ており、イラン、イスラエルが直接ぶつかれば中東へのエネルギー依存度の高い日本には相当痛手であります。
直接衝突を避ける外交努力を続けている米国では、衝突による原油高もシェールオイルを生産する米国には恩恵となる面もありますし、イスラエルへの武器輸出でも莫大な利益を得ていることはあまり報道されません。
各国“永遠の友もいませんし、永遠の敵もいません。あるのは永遠の利益だけ”が国際政治の基本法則です。大統領選挙を控えた米国の仲裁能力は限定的だと思われます。
ただ、今のイランの経済情勢は西側の制裁から最悪の状況であり、ロシアの後ろ盾も期待できない状況では直接衝突の能力は今のイランにはないと判断されます。
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