トランプトレードの広がりから米国市場はダウ、NASDAQ、S&P500ともに新高値更新となり、小型株指数であるラッセル2000も5.8%の大幅上昇となりました。
長期金利とドルと株式が一緒にあがるという奇妙な展開でありますが、トランプ氏の掲げる新たな関税に対し、インフレ加速よりも減税や規制緩和に期待が高まっているようです。
現状ではトランプトレードでは化石燃料、金融などが規制緩和の恩恵を受けると、分かり易くトレードの対象となっておりますが、トランプ大統領誕生の功労者のイーロン・マスク氏の存在を無視できません。
バイデン政権時にEVに対する手厚い補助金は、利益を上げていないEVメーカーには恩恵であり、撤廃となれば存続に危機も囁かれます。テスラは唯一EVで利益を上げているメーカーであり、撤廃により一層競争力が強まるとともに、中国EVには更に高関税がかけられますので更に優位な立場になるかと思われます。
更にマスク氏は政府効率化に向けた委員会のトップに就任することが決まっており、マスク氏の思惑の方向に規制緩和が進みそうであり、宇宙、AIなども今後トランプトレードの対象となると思われます。
トランプ氏の公約はインフレ退治を第一に挙げておりますが、関税を引き上げて輸入品が高くなれば、消費大国の米国民は高いものを買わされてインフレが終わるどころではありません。
この一件だけでなくトランプ氏本人の政策は矛盾だらけなので、トランプ大統領誕生に貢献した取り巻きの人間の思考を考えた方がよいのではないかとの思いでイーロン・マスクを追ってみましたが、この切り口は案外いいのではないでしょうか。
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。